家事の時短や節水につながる「ビルトイン食洗機」は、主婦の救世主。
しかし、毎日頻繁に使用するものだからこそ、長く使っていると不具合が起こりがちです。ビルトイン食洗機もいつかは寿命を迎えます。
とはいえ、なるべく長持ちさせたいもの。ビルトイン食洗機の寿命は何年くらいでしょうか。少しでも長持ちさせるためのお手入れのコツとは?さらに、寿命を迎えた場合はどのように対処すればよいのでしょうか。
本記事ではビルトイン食洗機の寿命にまつわるお悩み解決をすべく、対処方法をご紹介しています。ぜひ最後までご覧ください!
ビルトイン食洗機とは?寿命は何年?
自動で食器洗いをしてくれる便利な食洗機には、2種類あります。キッチン内蔵タイプの「ビルトイン型」と、キッチン台の上に置く「卓上型」です。内蔵することでキッチンがスッキリ見える「ビルトイン食洗機」は人気が高いですが、ビルトイン食洗機の寿命はいったい何年でしょうか?
一般的に、ビルトイン食洗機の寿命(耐用年数)は「10年程度」といわれています。
耐用年数とは普通に使用していれば問題なく機能する期間です。一般的に1日2回ほど使用しても10年は使用できると考えてよいでしょう。
耐用年数はあくまで標準的な使用条件を想定したものなので、実際の使用頻度やお手入れ方法などで寿命は変わります。お手入れが行き届いていれば耐用年数以上使用しても寿命を迎えないこともありますし、10年経たずに寿命を迎えることもあります。
ビルトイン食洗機の寿命を迎える前に長持ちさせるコツ
ビルトイン食洗機はできれば耐用年数以上の寿命で使い続けたいものです。では、どのようにお手入れすれば寿命を迎える前に長持ちさせることができるのでしょうか。お手入れのコツは以下の5点です。
- 予洗いをして残菜を毎日取り除く
- 食器を入れすぎない
- 食洗機専用の洗剤を使用する
- 適切な運転コースを選ぶ
- 月に1回庫内の掃除をする
具体的に見ていきましょう。
1.予洗いをして残菜を毎日取り除く
食器についた汚れは軽く落としてからビルトイン食洗機に入れましょう。
あらかじめ予洗いしておくことで、排水ホース内に油汚れが溜まりにくくなるため、漏水や故障などのトラブルを防ぐことができます。
予洗いの際に台所用洗剤を使用する場合は、きちんと洗剤を落としてから入れるようにしてください。普通の台所用洗剤は泡立ちがよいので、ビルトイン食洗機で使用すると故障の原因になります。
また、食器に残っている食べかすを取り除く残菜フィルターは、汚れが溜まりやすい部分です。溜めたままにしておくと洗浄ノズルや排水ホースが詰まり故障の原因となるので、毎日使用後は柔らかいブラシなどでこまめに清掃するようにしましょう。
2.食器を入れすぎない
ビルトイン食洗機に食器を入れすぎると、洗浄ノズルが回転不良を起こして故障の原因になります。
また、きちんと汚れを落とすためにも食器と食器の間には適度な隙間が必要です。食器が重なっていたり水が当たらない食器があったりすると、洗い残しの原因になります。
3.食洗機専用の洗剤を使用する
台所用洗剤を使うと泡が大量に発生し、その泡が洗浄ノズルに入ることで異常や故障の原因になることがありますので、食洗機専用の洗剤を使いましょう。
4.適切な運転コースを選ぶ
ビルトイン食洗機の運転コースは、食器の汚れ具合に合わせて選択します。
たとえば、油汚れに通常よりも洗浄時間が短いスピーディーコースなどを選択すると、油などを溶かすための時間や水量が不足し、汚れが排水ホースに付着して排水ホースを詰まらせる原因となります。食器の量と汚れ具合によって、適切な運転コースを選択しましょう。
5.月に1回庫内の掃除をする
月に1度ほど庫内全体の大掃除をしましょう。
カゴやノズルなどを本体から外して、汚れをきれいに取り除きます。洗い終わった部品は元の位置にきちんと取り付けることも大事です。また、庫内の壁を濡れた布巾などできれいに拭いておきましょう。
さらに、ビルトイン食洗機の内部を洗うために、月に1回食器を入れずに洗浄運転すると汚れが取れやすくなります。機種によっては「お手入れコース」など掃除専用のコースボタンがあるので、利用してみるのもよいでしょう。
ビルトイン食洗機が寿命を迎えるときのサイン
では、ビルトイン食洗機はどのようなタイミングで寿命を迎えるのでしょうか。寿命を迎える際のサインは以下の通りです。
- 電源が入らない
- 異音がする
- 頻繁にエラー表示が出る
- 水漏れする
- 洗い残しがある・乾きが悪い
具体的に解説しましょう。
1.電源が入らない
ビルトイン食洗機の電源が入らない場合は、一度電験コードを抜き差ししてみてください。それでも電源が入らない場合は、シンク下の配線に不具合が生じている可能性があります。
その場合は無理に分解などはせずに、メーカーなどの専門家に相談しましょう。
2.異音がする
運転途中からモーター音や動作音が気になり始めたら、まずは食器の入れ方を変えてみたり、残菜フィルターを掃除したりしてみましょう。それでも解決しない場合は、本体に不具合が生じている可能性が高いです。
金属音などの異音がしている場合は、寿命が近づいているかもしれません。点検や交換を検討してください。
3.頻繁にエラー表示が出る
長くビルトイン食洗機を使用していて、頻繁にエラー表示が出たりすべてのランプが点灯したりする場合は、まずエラー表示の内容を確認し、対処しましょう。修理や点検が必要な場合はメーカーに相談してください。
修理や点検も有料なので、このタイミングで買い替えを検討するのもよいでしょう。
4.水漏れする
ビルトイン食洗機から水漏れしている場合は、まず止水栓を止めてビルトイン食洗機への給水を止めましょう。止水栓を止めることで、水漏れを防ぐことができます。
このとき、ビルトイン食洗機の電源を切るのは厳禁です。ビルトイン食洗機の排水ポンプも止まってしまい、水漏れがより悪化してしまう場合があります。
部品交換だけで解決することもありますが、使い続けるうちにモーターなどの他の部品の修理が必要になるなど、さらに修理代がかかってしまうこともあります。寿命を迎えたとして交換するのもよいでしょう。
5.洗い残しがある・乾きが悪い
ビルトイン食洗機は作動しているが、洗い残しがある、乾きが悪くなったと感じる場合は、何かしらの不具合が生じています。
長期間使用していると、ノズルの回転が遅くなるなど故障までいかないような軽度の不具合が次々と出てきます。完全に使用できなくなる前に、新しいビルトイン食洗機への交換も検討してみてください。
ビルトイン食洗機が寿命を迎えたらどうしたらよい?
ビルトイン食洗機の寿命を迎えたら、まず迷うのは「修理か交換か?」ということではないでしょうか。参考までに、どういう場合に修理がよく、どういう場合に交換がよいのかご紹介します。
<修理がよい場合>
- 保証期間内
- 試用期間が短い
- メーカーで部品の在庫がある
<交換がよい場合>
- 保証期間外
- 10年程度、もしくはそれ以上使用している
- 頻繁に不具合が起こっている
家電メーカーでは、整備に必要な部品の保有期間を定めています。メーカーによって異なりますが、期間はだいたい製造打ち切り後6〜12年です。長年使用されている場合は、取扱説明書やHPなどに記載されているので、確認してみてください。
試用期間が短く、部品の保有期間内、かつ初めての不具合であれば、修理で対応できる可能性も高く、費用もおさえられます。一方、頻繁に不具合が発生していて何度も修理を繰り返しているのであれば、交換をおすすめします。
部品の保有期間内であれば修理自体は可能ですが、またすぐ不具合が生じるなどして、結果修理費用の方が高くなる場合があるからです。
5年以上経つと、購入時より家電製品の性能も上がっています。節電や節水効果も鑑みると、新しいビルトイン食洗機に交換を検討するのもよいでしょう。
いずれの場合も、まずはメーカーなどの専門家に相談して最適な方法を選ぶことをおすすめします。
【まとめ】ビルトイン食洗機は寿命を延ばすためにこまめな清掃・点検を!
ビルトイン食洗機は毎日使用するものだからこそ、きれいに長く使い続けたいものです。しかし、家族が多ければビルトイン食洗機の使用頻度も上がります。
まずはこまめな清掃と点検を行い、不具合のサインが出たら完全に使用できなくなる前に専門家へ相談することをおすすめします。場合によっては、修理より交換する方が将来的におトクになる可能性もありますので、専門家のアドバイスをもらうとよりよい選択ができるでしょう。
都市ガスサービスではビルトイン食洗機の交換のご相談も承っております。お困りの際はぜひお気軽にお問い合わせください。