最近の家庭用エアコンには「お掃除機能付き」と呼ばれるモデルが増えてきました。内部のフィルターを自動で掃除してくれるという便利な機能により、「もうエアコンクリーニングは不要なのでは?」と感じている方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際には お掃除機能付きエアコンでも定期的なクリーニングが必要です。むしろ、構造が複雑なぶん注意点も多く、放置すると不具合や健康被害につながる可能性も。
この記事では、プロの目線から「お掃除機能付きエアコンでもクリーニングが必要な理由」「掃除機能の限界」「クリーニングの頻度と費用の目安」「自分でできるメンテナンス」などをくわしく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!
お掃除機能付きエアコンとは?
お掃除機能付きエアコンとは、エアコン内部の「フィルター」に付着したホコリを自動的に取り除く機能が搭載されたエアコンのことです。製品によっては、取り除いたホコリをダストボックスに集めたり、外部のダスト排出ポートから外に排出するものもあります。
主な機能
- フィルターの自動清掃
- ホコリの回収・排出
- エラー表示やランプによるお知らせ
一見、「これでもう掃除はいらない」と思われがちですが、実際はそう単純ではありません。
それでもクリーニングが必要な理由
では、お掃除機能付きエアコンでもエアコンクリーニングが必要な理由は何でしょうか?理由は主に以下の3つです。
- 掃除対象は「フィルター」のみ
- 湿気が原因でカビが繁殖しやすい
- 機能の誤解や不具合
具体的に解説します。
1. 掃除対象は「フィルター」のみ
お掃除機能が対象としているのは フィルター部分のみです。
エアコン内部には、フィルター以外にもカビやホコリが付着しやすいパーツが多く存在します。
たとえば…
- 熱交換器(アルミフィン):冷暖房の要となる部分
- 送風ファン:空気を部屋に送り出す羽根
- ドレンパン:結露水を受ける受け皿
これらの部分は、お掃除機能では清掃されません。フィルターがキレイでも、内部にカビが発生すれば、 不快なニオイやアレルギー、カビ胞子の拡散 につながるリスクがあります。
2. 湿気が原因でカビが繁殖しやすい
エアコン内部は、冷房運転時に結露が発生するため湿気が多く、カビの温床となりやすい環境です。お掃除機能があっても、 ファンや熱交換器に水分が残ったままになると、数ヶ月でカビが繁殖するケースも。
特に小さなお子様やアレルギー体質の方がいるご家庭では、定期的なクリーニングが健康を守るためにも重要です。
3. 機能の誤解や不具合
実は、「お掃除機能が動いていない」「ダストボックスが満杯のまま放置されている」といった 不具合や誤作動も意外と多く報告されています。
また、ダストボックスがいっぱいになっているのに気づかず放置していると、機能が停止したままになることも。
その結果、「掃除してるはずなのに効きが悪い」「ニオイがする」という問題に発展します。
プロによるクリーニングのメリット
お掃除機能付きエアコンは、一般のエアコンよりも構造が複雑で分解も難しいため、プロによるクリーニングが推奨されます。
プロに頼むメリット
- 内部のカビ・ホコリを徹底洗浄
- 高圧洗浄機による細部の清掃
- 分解洗浄によりニオイや効きの改善
- 万が一の故障にも対応
特に送風ファンや熱交換器の奥に詰まったカビやホコリは、素人では手が届きません。プロは分解・高圧洗浄の技術と専用の洗剤を使って、 エアコン本来の性能を引き出す ことができます。
クリーニングの頻度と費用の目安
続いて、クリーニングの頻度と費用の目安を見ていきましょう。
どれくらいの頻度で掃除すべき?
- 一般的な家庭使用:2〜3年に1回
- ペットがいる・喫煙者がいる:1年に1回
- アレルギー体質や赤ちゃんがいる家庭:1年に1回推奨
使用頻度が高い夏場(冷房)や冬場(暖房)の直後に行うのが理想です。
エアコン汚れの影響やエアコンクリーニングの最適なタイミングについては、以下の記事でもご紹介していますのでご参照ください。
プロのクリーニング費用の目安
項目 | 費用(目安) |
通常の壁掛けエアコン | 7,000〜15,000円 |
お掃除機能付きエアコン | 15,000〜25,000円 |
室外機のクリーニング | 3,000〜9,000円 |
複数台割引あり | 2台目以降1,000〜3,000円引きが多い |
お掃除機能付きエアコンは分解に手間がかかるため、通常より料金が高めに設定されています。
エアコンクリーニングの相場とお得な依頼方法は以下の記事でも記載していますので、ぜひご覧ください!
自分でできるお手入れ方法
日常的なメンテナンスとしては、以下を心がけましょう。
フィルターの確認
たとえ自動掃除機能があっても、月1回程度はフィルターの状態を目視で確認しましょう。ホコリが詰まっていたら、取り外して水洗いするのが理想です。
ダストボックスの掃除
お掃除機能付きエアコンの中には、集めたホコリを溜めておく「ダストボックス」があります。これも 2〜3ヶ月に1回のペースで掃除すると安心です。
吹き出し口のカビチェック
吹き出し口に黒い点々が見えたら、それはカビの可能性があります。表面だけなら、アルコールや中性洗剤で軽く拭き取ることも可能ですが、 内部にカビが繁殖している兆候でもあるため、その場合はプロに相談を。
【まとめ】お掃除機能は「補助的な役割」と考えよう
お掃除機能付きエアコンは便利な機能ではありますが、あくまでも「フィルター掃除の補助」にすぎません。エアコン内部のカビやホコリまではカバーできず、長期間放置することで性能低下や健康被害の原因となることもあります。
ポイントまとめ
- お掃除機能=内部まで完璧に掃除するわけではない
- 内部のカビ・ホコリ対策にはプロのクリーニングが必要
- 2〜3年に1度はクリーニングを検討
- 自分でできる日常メンテナンスも大切
家族の健康と快適な空気環境を守るためにも、「お掃除機能付きでもプロのクリーニングは必要」という認識を持つことが大切です。エアコンクリーニングをご検討の際には弊社「都市ガスサービス」にお気軽にご相談ください。