給湯器

給湯器の交換工事にかかる時間とは?当日までの流れや目安になる交換時期を徹底解説

給湯器の交換を検討した際「実際の作業時間はどれくらいなのか」「そもそもすぐ対応してくれるのか」悩んでいませんか。

実は給湯器の交換は、すぐ対応してもらえるケースは、ごく稀な話です。

そこで本記事では、給湯器の交換にかかる時間を取り上げたうえで、交換に適したタイミングや業者選びのコツなど徹底解説していきます。

給湯器が故障して一定期間使えなくなって不便さを感じる前に、余裕を持つためにもぜひ参考にしてください。

給湯器の交換作業にかかる時間

給湯器の交換は、業者や混雑具合にもよりますが、当日にかかる作業時間だけでなく依頼から作業開始までの日数がかかる工事です。

依頼から即日対応してもらえる可能性もありますが、今回は余裕を持った作業時間に注目して解説していきます。

1.当日にかかる時間

給湯器の交換にかかる時間は、2〜6時間前後です。

当然、給湯器の種類にもよりますが、長くても半日程度で作業が終わります。

たとえば追い焚き機能が搭載されていない「給湯専用」の給湯器に交換する場合、長くても3時間で交換できます。

一方で従来の給湯器から省エネタイプのエコジョーズなど、多機能の給湯器に交換する場合、半日程度かかってしまうので注意が必要です。

多機能タイプの給湯器に交換するような状況になった場合、排水用の配管を設置する必要が出てくるので、半日前後の時間を確保しておくのがおすすめです。

高所に取り付けたり複数台の交換が必要だったりする工事は、1日かかるケースもあるので「すぐ交換してもらえる」と思わず、時間に余裕を持っておきましょう。

2.依頼から作業までの日数

給湯器の交換を依頼してから作業が始まるまでの日数は、1日〜1週間前後と想定しておきましょう。

即日対応してもらえるケースは少なく、大半の場合で給湯器の在庫状況が関係します。

業者側のスケジュールも関係し、10月〜2月は繁忙期で予約の確保も難しい時期です。

繁忙期はとくに品薄の関係から1週間以上かかってしまうケースもあります。

一方で業者側のスケジュールと給湯器本体の在庫に余裕があったら、即日対応してもらえるケースもあります。

しかし、即日対応してもらえるケースは、ごく稀なので給湯器の交換時期を見極める必要があります。

余裕を持った給湯器の交換ができるよう、適切な交換時期については後述で詳しく解説するので参考にしてください。

給湯器を交換するまでの流れ

給湯器の交換を依頼してから当日作業して使えるようになるまでの流れは、以下の通りです。

  1. 業者に見積もりを依頼
  2. 給湯器の取り寄せと日程調整
  3. 設置と動作確認

順番に解説していきます。

1.業者に見積もりを依頼

給湯器の交換を依頼する業者に、工事の見積もりを依頼するところから始まります。

交換工事にかかる費用は、給湯の本体価格だけでなく設置場所によって金額が変動します。

設置場所の確認で業者が訪問するケースと、現状の設置場所を写真で送って「訪問なし」で済むケースもあるので、必ず確認しておきましょう。

依頼してすぐに見積書を用意してもらえるわけではなく、在庫確認をしたうえで見積もり金額が決まるケースもあります。

余裕を持ったスケジュールと適切な価格設定を見極めるためにも、複数社から見積もりを出してもらうのがおすすめです。

電話やメールだけでなく、気軽さを重視したLINEによる見積もり依頼を受け付けている業者もいるので、最大5社を目安に見積もりを依頼しましょう。

2.給湯器の取り寄せと日程調整

見積もり金額や保証などの条件に納得いく業者が決まったら、正式な依頼をもとに給湯器本体の取り寄せが始まります。

すでに在庫がある給湯器なら、取り寄せにかかる時間を短縮できるので早さ重視の方は在庫に余裕がある業者がおすすめです。

取り寄せにかかる日数を逆算したうえで、訪問日の調整を行います。

10月〜2月のような繁忙期は、予約状況が埋まりやすく要望している日程で依頼ができない可能性もあります。

注意点として、日程調整の段階で給湯器の交換にかかる費用の支払い方法と支払い期限の確認です。

銀行振込やクレジットカード・分割払いの可否など、早めに確認しておくのがおすすめです。

3.設置と動作確認

業者が訪問したらまず古い給湯器本体とリモコンの取り外し作業から始まります。

新しく設置する給湯器によっては、据付板の交換作業も発生する可能性もあります。

給湯器本体とリモコンの交換だけでなく、水道管や給湯管の接続もあり、配管の延長が必要な場合は複雑な作業になるので、時間がかかると把握しておきましょう。

たとえば給湯専用の給湯器より、エコジョーズの方が必要な部品数や作業の工数が増えてしまいます。

設置が終われば業者による動作確認を実施し、リモコン動作やガス漏れの有無、お湯が出るのを確認して作業終了です。

従来の給湯器から多機能タイプの給湯器に交換する場合、操作方法を確認しておきましょう。

注意点として給湯器のリモコンを設置した直後「シーリング」と呼ばれる詰め物が固まるまで触らないよう気をつけなければいけません。

シーリングが固まるまで1日はかかるので、リモコン周りを触らないよう注意してください。

給湯器を交換するのに適したタイミング

余裕を持って給湯器を交換するには、適切なタイミングの見極めが重要です。

給湯器の交換に適したタイミングは「標準使用期間」や「給湯器の異常」から判断ができます。

それぞれの見極め方について解説していきます。

1.給湯器の標準使用期間

給湯器の標準使用期間は「一般社団法人日本ガス石油機器工業会」によると、10年とされています。

数ヶ月単位の定期的なメンテナンスがないので、安全に給湯器を使うには標準使用期間を過ぎて使い続けると、故障のリスクも高まります。

給湯器本体の寿命である耐用年数も、目安が10年から15年程度なので設置してからの年数から計算しておきましょう。

何より長く使い続けると、部品の取り扱いがなくなり修理できないケースも考えられます。

修理回数が増えると、給湯器を交換するより費用が高くなる可能性もあるので注意が必要です。

給湯器の標準使用期間や寿命について「【放置するのは危険!】給湯器の寿命は何年?交換時期や故障を防止するコツなどを解説」で詳しく解説しているので参考にしてください。

出典:一般社団法人日本ガス石油機器工業会「ガス・石油燃焼機器にも寿命があります」(参照2024-1-20)

2.給湯器の異常

給湯器の標準使用期間や寿命を迎えていなくても、以下のような症状があった際、給湯器の交換を検討すべきタイミングになります。

  • お湯の温度がうまく調整できくなった
  • 追い焚き機能が効かなくなった
  • 異臭や異音が発生した
  • 給湯器から水漏れが発生した
  • 給湯器から黒い煙が発生した
  • エラーコードが頻繁に表示されるようになった

上記のうち異音や異臭、黒い煙は不完全燃焼から火災・爆発・一酸化炭素中毒などの恐れがあります。

給湯器が故障すると、交換作業が終わるまでお湯が使えなくなるので、早めに業者へ依頼しましょう。

給湯器の故障については「給湯器が故障した場合どうすれば?原因や対処法などを徹底解説!」で詳しく解説しているので参考にしてください。

給湯器を交換する業者選びで失敗しないためのコツ

ここからは給湯器の交換を依頼する業者選びで失敗しないためのポイントを解説します。

  • 見積書の正確さ
  • 良い口コミの多さ
  • 保証の充実さ
  • 交換までの早さ

業者選びの参考にしてください。

1.見積書の正確さ

給湯器の交換は、本体価格だけでも十分高いので「少しでも安くしたい」と感じる方も少なくないでしょう。

複数の業者から見積もりを依頼しておけば、相場感がつかめてくるので、比較する目的も兼ねておくのが相見積もりを依頼するうえで重要です。

しかし安さを重視し過ぎたあまり、当日を迎えたタイミングで追加費用を請求される可能性があるので注意が必要です。

たとえば「〇〇一式」のように、見積もり内容が不透明な業者は現場を見てから高額請求するケースがあります。

見積書に書かれた内容について、納得いく説明をしてもらえるかが1つの判断基準になります。

2.良い口コミの多さ

業者選びにおいて、業者の信頼度を図るためにも口コミや実績の多さが重要なポイントになります。

見積もり依頼してからのスピード感や応対品質、作業の丁寧さなどは口コミに書かれるケースがあります。

たとえば全体を通して対応が悪かった場合、星1評価が付きやすいでしょう。

一方で対応が良い業者は評価が高く、実績の多さが公式サイトで記載されているケースが大半です。

安心して給湯器を交換するためにも、問い合わせ前に業者の口コミを確認しておくのがおすすめです。

3.保証の充実さ

保証が充実していると、万が一施工不良が原因で不具合が発生しても、すぐに対応してもらえる可能性が高まります。

点検や修理、交換も保証期間内であれば無料で対応してもらえるケースもあるので、保証の充実さが1つの判断基準になります。

工事費用の安さから保証なしで依頼したくなる方もいるかも知れませんが、不具合が発生したら追加費用が発生するので注意が必要です。

業者を選ぶ際、保証の種類や金額から選ぶのもおすすめです。

4.交換までの早さ

給湯器が故障している期間はお湯はもちろん、お風呂に入れなくなるので不便に感じてしまいます。

10月〜2月のような繁忙期は仕方なかったとしても、想定している以上に時間がかかるのは避けたいものです。

業者によっては24時間265日営業し、トラブルにすぐ対応できるような体制を整えている業者もいます。

少しでも早く対応してもらうためにも、自宅の近くで対応してもらえる業者を探すのも1つの手です。

給湯器の交換にかかる時間を考えた際によくある質問

給湯器の交換にかかる時間を考えた際、以下のような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。

  • 給湯器の交換にかかる時間を早める方法はないの?
  • 作業中に立ち合いは必要なの?
  • 部屋が汚くても問題ないの?
  • 賃貸物件の場合はどうすればいいの?

順番に解説していきます。

1.給湯器の交換にかかる時間を早める方法はないの?

給湯器の交換にかかる時間を早めたい場合、すでに設置されている給湯器と同じ種類の給湯器に交換するのがおすすめです。

「機種を同じ」にするわけではなく、あくまでメーカーやお湯を沸かす方法などを同じにするのが重要です。

たとえば、ガス給湯器から電気給湯器に交換すると、配管や配線の工事に時間がかかってしまいます。

給湯器の交換にかかる時間を少しでも早くしたい方は、すでに設置されている給湯器の機種と「取り付け時間を短くしたい」と伝えましょう。

2.作業中に立ち合いは必要なの?

給湯器の交換は、立ち会いが必須です。

なぜなら給湯器を設置したあとの動作確認や操作方法だけでなく、作業開始時と終了時の立ち会いがないと、トラブルが発生した際に対処できなくなるからです。

業者側も不在時の交換作業は、家財の紛失トラブルが発生した際のリスク削減を目的に「立ち会い不可」の工事を受け付けていないケースもあります。

仕方なく不在にするタイミングが発生しそうな場合、業者と不在時間の打ち合わせをしておくと、トラブルの防止につながります。

3.部屋が汚くても問題ないの?

結論「あまり気にする必要はありません」が回答になります。

給湯器の交換で家の中に入る工事も伴うので、貴重品は見えない位置に保管しておきましょう。

中には「部屋が汚いから申し訳ない」と感じる方もいるかも知れません。

あくま給湯器の交換は、リモコンの取り付け場所やお湯が出るか確認で家の中に入るくらいになります。

気になる方は、業者との打ち合わせ段階で「どこまで家の中に入るのか」確認しておきましょう。

4.賃貸物件の場合はどうすればいいの?

賃貸物件に住んでいる方は、自己判断ではなく管理会社や大家さんに決定権があると認識しておきましょう。

いくら業者と言っても住民とは関係ない者が立ち入る話になるので、別で申請が必要な場合もあります。

管理会社や大家さんが業者を手配してもらえる場合もありますが、家の中に入るので当日は立ち会った方が無難です。

まとめ|給湯器の交換は時間がかかるので余裕を持って依頼しよう

今回は給湯器の交換にかかる時間について、当日にかかる時間や依頼から作業開始までの日数、当日の流れなどを解説しました。

給湯器の交換は、1日〜1週間の準備期間と2〜6時間、または半日前後の作業時間が伴います。

給湯器が故障して急に使えなくなると、お湯が使えなくなり不便に感じてしまうものです。

給湯器の標準使用期間や故障を知らせるサインから、適切なタイミングで余裕を持って交換するようにしましょう。

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