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マンションの給湯管交換費用はどれくらい?相場と費用を抑えるポイントとは

マンションの給湯管交換は、住宅設備の中でも重要なメンテナンスです。老朽化や劣化した給湯管は、水漏れや水圧低下を引き起こし、建物全体の安全性や快適性に影響を及ぼす可能性があります。

とはいえ、交換費用がいくらかかるのか、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、マンションにおける給湯管交換の費用についての相場や、費用を抑えるための具体的なポイントについて詳しく解説します。ぜひ最後までご覧ください。

マンションで使われている給湯管とは?

マンションで使用されている給湯管は、マンションの生活インフラの重要な部分といえます。「給湯管」とは、給水管で送られてきた水を給湯設備で温め、お湯を供給するための配管です。

たとえば、浴室や洗面所、キッチンなどで使われるお湯は、給湯管を通じて供給されています。一般的に用いられるマンションの給湯管には、銅管、ステンレス管、ポリエチレン管などがあります。

給湯管に使われる材質はさまざま

給湯管には穴があきやすい(ピンホール)銅管が使われることが一般的でしたが、近年は耐久性を高めた耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管(HTVP管)や樹脂管を採用するケースも増加しました。

具体的に、銅管は耐食性や耐熱性に優れているため、古くから多くの建物の給湯管に利用されています。ステンレス管は、錆びにくく、耐食性や強度に優れており、高温環境下でも安定した性能を発揮します。また、ポリエチレン管などの樹脂管は、柔軟性があって曲げ加工がしやすく、腐食の心配もありません。よって、近年では多くのマンションでステンレス管やポリエチレン管の採用が増えています。

給湯管も経年劣化や使用頻度によって寿命があり、適切なメンテナンスが不可欠です。特に、古い給湯管は、経年劣化によって錆びや腐食が進行します。漏水や破損が発生した場合には、迅速な修理や交換が必要となりますが、定期的な点検と適切な保守作業を行うことで、給湯管の寿命を延ばし、安定したお湯の供給を維持することができます。

マンションの給湯管交換の必要性とタイミング

給湯管の寿命は一般的に15年から20年とされています。しかし、地域の水質や給湯管の材質、マンションの管理状況によっても異なります。給湯管が劣化すると、以下のような問題が発生する可能性もあるので注意しましょう。

  • 水漏れ:経年劣化により管壁が腐食し、漏水が発生するリスクが高まります。
  • 水質の悪化:給湯管の劣化で錆びなどが水に混ざり、赤茶色の水が出ることがあります。
  • 水圧低下:内部のスケールや堆積物によって水圧が低下し、利便性が損なわれます。
  • 安全性の低下:劣化した管が破裂するリスクがあり、周囲の設備や住民に影響を及ぼす可能性があります。

マンションの築年数が25年を超えると、配管の経年劣化が目立ち始めます。配管に錆びや腐食が見られる場合や、水圧が低下している場合は交換のタイミングです。上記の症状が出た場合は、早めに給湯管リフォームを検討しましょう。定期的な点検やメンテナンスを通じて、給湯管の状態を把握し、早期に交換することが重要です。

給湯管交換の費用の相場と要因

給湯管の交換費用は、以下の要因によって大きく異なります。一般的なマンションにおける給湯管交換の費用の相場は、1住戸あたり30万円からが目安です。しかし、具体的な価格は以下の要因に大きく依存します。

  1. 管の材質と径
  2. 交換する管の本数と範囲
  3. 追加工事の必要性

具体的に解説します。

1.管の材質と径

ポリエチレン管や銅管などの材質と、管の直径によって費用が異なります。

一般的に、銅管は耐久性が高く、長期的なコストパフォーマンスが期待できますが、初期費用は高めです。特に、銅管の給湯管は水温が高いため水中に発生する気泡が、給湯管内部の壁面に衝突し続けることで小さな穴(ピンホール)が開いてしまいます。このピンホールにより、漏水が発生するケースが多くあることが大きな問題です。

一方、最近使用されているステンレス管や、ポリエチレンなどの樹脂製は、耐熱性がありながら、耐久性も非常に高く長寿命で、50年以上の年数を使用できることもあります。樹脂製の給湯管は比較的安価で軽量ですが、耐久性はステンレス製に比べてやや劣ります。

特に、配管の接続部分や曲がり角は劣化が進みやすい箇所です。また、過去の修繕履歴も重要な判断材料となります。何度も修理が行われている場合、配管の寿命が近づいています。

2.交換する管の本数と範囲

マンション内の管の長さや交換する管の本数に応じて、工事費用が変動します。特に多階建てのマンションでは、上階への配管の影響も考慮する必要があり、工事の範囲も交換費用に直結するので注意が必要です。

また、専有部分の給湯管すべてを交換する場合と、一部のみを交換する場合では、交換費用に大きな差が生じます。

たとえば、給水管など他の配管工事を同時に行い、共用部分全体の配管を交換する場合は大規模な工事となるため、専有部分のみの給湯管を交換する場合と比較して費用は高くなります。そのほか、給湯管が床下に設置されている場合など、床の一部を取り外して作業を行う必要があるため、交換後には床材の補修費用なども発生します。

3.追加工事の必要性

既存の給湯設備や配管ルートに合わせて、追加の工事や調整が必要な場合、それに伴う費用が追加されます。

マンションの床の構造は、躯体(コンクリート)の上にスペースを設けた「二重床」と、躯体の上に直接床組をした「直床」の2種類が一般的です。

二重床のマンションの場合、躯体の上のスペースを利用して配管工事を実施できるので、リフォーム費用が比較的安い傾向にあります。一方、直床のマンションの場合は、床をはがしたり、配管を通すスペースを確保する必要があります。そのため解体費用と原状回復費用が合算され、リフォーム費用が上乗せされる可能性があることを考慮しましょう。

費用を抑えるポイントと工夫

給湯管交換の費用を抑えるために考慮すべきポイントは以下の通りです。

  1. 定期的な点検と予防のためのメンテナンス
  2. 地域の特性を考慮した適切な業者選び
  3. 複数社からの見積もりを比較
  4. 適切な材質選び

具体的に解説します。

1.定期的な点検と予防のためのメンテナンス

給湯管の劣化を早期に発見し、計画的に交換することで、急な修理や大規模な費用を回避できます。

給湯器の性能が低下すると、配管に過剰な負荷がかかり、寿命が短くなることも。定期的に給湯器の点検を行い、必要に応じて部品の交換や清掃を行うことで、給湯管の寿命を延ばすことができます。

2.地域の特性を考慮した適切な業者選び

地域によって業者の料金体系や技術力が異なります。地域の水質によって適した工事も異なるため、地元密着の業者を選ぶことで、通常よりも経費を抑えることができる場合があります。

まずは、信頼できる業者か確認するために、業者の配管工事や水道工事の実績、口コミなどをチェックしましょう。

見積りを取得する際は、工事の内容や範囲についても詳しく説明を受け、不明点があれば納得するまで質問してください。特に交換費用だけで業者を選んでしまうことは避けましょう。安価な見積もりを出す業者が必ずしも信頼できるとは限りません。見積りの内訳を細かく確認し、必要な工事がすべて含まれているか、また品質が確保されているかどうかも注意してください。

契約前には、不明な点や予期せぬ追加費用の発生を防ぐことが重要です。

3.複数社からの見積もりを比較

マンションの給湯管や給水管、排水管などの配管工事は多額の交換費用がかかります。複数の専門業者から見積もりを取得し、価格や提供されるサービス内容を比較検討することで、最適な選択をしましょう。

ただ見積書の金額だけを見るのではなく、工事の範囲、使用する材料、工期、保証内容など異なる点を必ずリフォーム内容として比較することが大切です。見積書のほかに提案資料も作成してもらい、現地調査には立ち会うなど、サービス内容や信頼性も含めて総合的に判断することが失敗なく工事するだけでなく、今後の費用も抑えるポイントです。

4.適切な材質選び

給湯管の素材選びも、今後の費用を抑える要因に大きく影響します。耐久性の高い素材を使用することで、給湯管の劣化を遅らせることが可能です。

ステンレスやポリエチレン、ポリブテンなどの耐久性に優れた素材を選ぶとよいでしょう。

鋼管や硬質ポリ塩化ビニルが給湯管に使われることもありますが、鋼管は腐食や錆が問題となりやすく、硬質ポリ塩化ビニルは熱に対する耐性が低いため、いずれも熱水の配管にはあまり適してはいません。

【まとめ】マンションの給湯管交換は日頃のメンテナンスと信頼ある業者で最適に!

マンションの給湯管交換は、住宅の安全性と快適性を保つために欠かせないメンテナンスです。

定期的な点検と早期の交換計画、そして質の高い業者の選定を通じて、最適な費用と品質での給湯管交換を実現することができます。給湯管の劣化は建物全体に大きな影響を及ぼすため、適切な対応が求められます。

以上の情報を参考に、マンションの給湯管交換に関する費用とその管理について理解を深めていただければ幸いです。弊社都市ガスサービスでもマンションの給湯管の交換を承っております。お見積りの際はお気軽にご相談ください。

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