ガスのパワーで衣類をふんわり乾かしてくれる「乾太くん」。
共働き世帯を中心に人気ですが、「運転中に突然止まってしまう」「途中でエラーが出る」という相談も多くあります。
実は、乾太くんの途中停止は「故障」とは限りません。排気経路の詰まりやセンサーの反応、湿度の状態など、ちょっとした原因で安全装置が働くことがよくあります。
この記事では、乾太くんが途中で止まる主な原因と、ご自身で確認できる対処法をくわしく解説します。
修理が必要なケースも紹介するので、ぜひ気になる点をチェックしながら読み進めてください。
1. 排気が詰まっている(トップクラスに多い原因)

乾太くんは、ガスの熱で乾燥させた湿気を排湿ダクトから外へ排出しながら運転します。
しかし、この排気の流れが悪くなると、内部温度が上がりすぎてしまうため、安全装置が働いて途中停止することがあります。
● よくある詰まりポイント

- 排湿ダクトのホコリ詰まり
- 排気口の外側に蜘蛛の巣や落ち葉が溜まっている
- ダクトの曲がりが強すぎて空気が流れにくい
- 設置から数年経ち、内部に汚れが蓄積している
● 自分でできるチェック

- 外の排気口に手をかざして、運転中にしっかり風が出ているか確認する
- 排気口のカバーを掃除する
- ダクトの折れ曲がりがないか確認する
排気が弱いと、途中停止だけでなく乾燥時間の長さにも直結します。
2. 熱センサーが高温を検知している

乾太くんには、温度が上がりすぎたときに停止させる「過熱防止装置(熱センサー)」があります。
以下のような原因で「異常な温度」を検知すると、自動で止まる仕組みです。
● 過熱の原因例

- 排気詰まりによる内部温度の上昇
- フィルターのホコリ詰まり
- 乾燥物を詰め込みすぎて空気が循環しない
- 本体周辺の隙間が狭く、熱がこもっている
● 対策

- 吸気フィルター・糸くずフィルターを掃除する
- 乾燥物を6〜7割程度の量に抑える
- 設置から年数が経っている場合は、業者の内部清掃を検討
熱センサーは「故障ではなく安全機能」なので、頻繁に止まる場合は他の原因を疑いましょう。
3. 湿度センサーが正常に測れず、運転が終了してしまう

乾太くんは、衣類の湿り具合を検知しながら乾燥を進めます。
しかし、湿度センサーが誤検知すると、
- 「乾いていないのに終了してしまう」
- 「途中で止まって自動終了する」
といった症状が出ることがあります。
● 湿度センサー誤作動の原因例

- センサー部にホコリが付いている
- タオルや厚手の衣類がセンサー部を覆ってしまっている
- 運転モードの選択が適切でない(例:厚物を「標準」で乾かしている)
● チェック方法

- 乾太くん内部の金属センサー部分を柔らかい布で拭く
- 厚物は「厚物コース」を選ぶ
- 詰め込みすぎを避ける
湿度センサーは非常に敏感なので、少しの汚れや衣類の位置でも誤作動を起こすことがあります。
4. ドアがしっかり閉まっていない・ロック異常

画像引用:https://rinnai.jp/lp/kanta/
ドアが完全に閉まっていない場合、安全のため途中で運転が停止します。
● よくあるケース

- 衣類が挟まっていて半ドアになっている
- ゴムパッキンに汚れが付着して密閉できていない
- ドアロック部品の経年劣化
ドア周りの清掃と、衣類の絡まりチェックだけでも改善することがあります。
5. 電源・ガスのトラブル

画像引用:https://rinnai.jp/lp/kanta/
ガス機器である乾太くんは、電気とガスの両方を使います。途中で止まるときは、以下の点も確認しましょう。
● 電源系の可能性

- タコ足配線で電圧が不安定になっている
- コンセントが抜けかかっている
- ブレーカーが落ちかけている
● ガス系の可能性

- ガス栓が完全に開いていない
- 他の機器使用でガス供給が不安定
- ガスメーターが安全装置で遮断している(地震後など)
ガス遮断は復旧操作が必要なことがあります。
6. 設置から数年経ち「内部ホコリ」が蓄積している

画像引用:https://rinnai.jp/lp/kanta_support/
乾太くんは丈夫な機械ですが、長年使うと内部にホコリが溜まり、
- 排気・吸気の流れが悪くなる
- センサーが誤作動しやすくなる
といった状態になります。
● 目安

- 使用3〜5年で内部清掃を検討
- エアコンやレンジフードの清掃と同じく、プロによる分解クリーニングが有効
途中停止が頻発するなら、一度メンテナンスの依頼を考えても良いでしょう。
7. 修理が必要なケース

以下のような場合は、部品の交換が必要な可能性が高いです。
- エラーコードが表示される
- 何度掃除しても毎回途中で止まる
- 異音・焦げた匂いがする
- 乾きムラが極端に悪い
特に、センサー類や基板の故障は専門技術が必要です。
8. 日常的にできる予防策まとめ

乾太くんを長く快適に使うために、次のポイントを意識しましょう。
● 毎回やること
- フィルター掃除
- 排気口の風量チェック(時間があるとき)
● 週〜月1でやること
- 排気口の外側清掃
- 内部湿度センサーの拭き取り
● 数年に一度
- 業者による内部クリーニング
日頃のメンテナンスで、途中停止の多くは防ぐことができます。
乾太くんデラックスタイプであれば、スタンダードタイプよりお手入れが簡単です。新しく購入をご検討の方は、以下の記事も参考にしてみてください。
【まとめ】途中で止まる原因の多くは「排気」と「センサー」

乾太くんが途中停止すると不安になりますが、実は排気不良・熱センサー反応・湿度センサー誤作動の3つが大半です。
まずは
- フィルター掃除
- 排気口のチェック
- 湿度センサーの拭き取り
といった基本の確認から始めると改善しやすいです。それでも改善しない場合は、安全のため専門業者への相談をおすすめします。乾太くんでお困りの際は、弊社「都市ガスサービス」にお問い合わせください。


