給湯器から異音がしたら、故障なのか異常はないのか、不安になることもあるのではないでしょうか。
給湯器は日々さまざまな音を発しますが、正常な場合と異常である場合があります。給湯器が異音を発する「タイミング」や、異音の「種類」によって危険性はどうなのか、異音を放置するとどうなるのか、など給湯器の異音に関する気になるポイントを徹底解説!
ぜひ参考にしてみてください。
給湯器から異音がするタイミング
給湯器から異音がする場合は、「タイミングと異音がする部分」を把握し、異常かどうかを判断することも大切です。給湯器から音が出るタイミングは主に以下の4つです。
- 給湯器の電源を入れたとき
- 給湯器を使用しているとき
- 給湯器の電源を落とすとき
- ずっと鳴っている
異音は鳴っているタイミングと部分によっても状況が異なりますので、よく聞いて業者に状況を伝えるようにしましょう。
【正常な場合】給湯器の異音の種類と原因
給湯器から異音が聞こえるとき、「正常な場合」と「異常な場合」があります。まずは正常な場合の音の種類と原因を見ていきましょう。
「ブーン」
給湯器の中から「ブーン」という音が聞こえる場合、ファンモーターが回転して発生する音なので正常です。
給湯器からお湯が出るときに聞こえ、運転停止後もしばらく聞こえて次第に止まります。
「ジュー」
熱い鉄板に水をかけたときに聞こえるような「ジュー」という音が給湯器から聞こえることがあります。
この音は、給湯器内の結露が、遮熱板という熱い鉄板に垂れて蒸発する際に発生します。給湯器内部の結露は、燃焼させたガスに含まれる水蒸気と外気の温度差によって発生し、正常な使い方をしていても聞こえるので、問題はありません。
「ピヨピヨ」「ピロピロ」
給湯器の電源が入っているときに、小さな音で「ピヨピヨ」「ピロピロ」と鳴っていることがありますが、これは給湯器が運転するときに鳴る正常な作動音なので心配はいりません。
「クックックー」
お湯を出したときや使い終わるときに「クックックー」という音が聞こえることがあります。この音は、給湯開始時と終了時にきこえる正常なモーター音です。
給湯器を使い終わった後も、再使用時に備えてモーターが作動しているので、しばらくこのような音がします。
「ウーン」
給湯器から聞こえる「ウーン」という音は、給湯器内部の循環ポンプが作動しているときに発生する正常音です。循環ポンプは、お湯を張るとき、追い焚きが終わるとき、残り湯のチェックをするときなどに作動します。
また、冬場の特に冷え込みが厳しい日には、給湯器本体と追い焚き配管の凍結を防止する目的で、循環ポンプや凍結防止ヒーターが作動し、聞き慣れない異音がすることもあります。音が気になる場合は、循環アダプターから5cm以上の高さまで水やお湯を張ると、音が軽減されますので試してみてください。
【異常が疑われる場合】給湯器の異音の種類と原因
中には、異常が疑われる異音の場合もあります。正常な可能性もありますが、そのままにしておくと故障の原因になることもありますので、注意しましょう。
「ボンッ」
給湯器を使い始めたときに鳴る「ボッ」という音は、給湯器が着火するときに発生する音なので、異常があるわけではありません。
しかし、爆発音のような大きい音がする場合や、音が何度も連続して鳴る場合、ガス臭い場合は、点火に異常が起きている可能性が考えられます。不完全燃焼が起きていたり、ガス漏れしたりしている可能性もあるため、使用を中止し、すぐに業者へ連絡してください。ガスの匂いがしたらガス漏れの可能性があるため、ガスの元栓を閉めてから、ガス会社にも連絡しましょう。
「ブオーン」
給湯器から「ブオーン」という大きな異音がお湯を出している間中聞こえたら、ファンモーターの故障や劣化を疑います。
ファンモーターは給湯器が運転している間中、常に動き続けて新鮮な空気を給湯器内に送り、排気ガスを外に出す大切な部品です。運転終了後もしばらくの間動き続けます。ファンモーターが故障すると、給湯器が使えなくなってしまうため、早めの修理や交換を検討しましょう。
また、追い焚き中に「ブオーン」という音が聞こえる場合は、循環ポンプの故障・劣化が考えられます。そのまま使い続けると給湯器の故障につながるため、早めに修理・交換すると安心です。
「ピー」
給湯器から「ピー」といった笛のような音が鳴ることがあります。一時的な異音であれば、燃焼器の空気過剰が原因の可能性が高いので心配いりません。
しかし、使用時に毎回音が鳴るなど、何度も頻発する場合は、経年劣化によるファンモーターの不具合の可能性があります。空気とガスのバランスが崩れることが原因で、給湯器の購入から10年以上経っている場合に、発生することが多いです。
給湯器本体の故障の可能性もあるので、異音が続く場合はそのまま使用しつづけると給湯器が突然動かなくなる可能性も。給湯器が使えなくなる前に余裕を持って修理・交換すると安心です。
「ゴー」
給湯器から「ゴー」という音が聞こえる場合は、給湯器に異物が入っている可能性があります。給湯器は外にあるため、落ち葉やセミなど、排気口や吸気口に思わぬものが入り込んでしまうことがあるのです。
「ゴー」という異音が聞こえたら、一度外を見に行き、異物が詰まっていないか確認してください。見えるところに異物が付着していたら取り除きましょう。取り除いても異音が続く場合は、中にも異物が入り込んでいる可能性があるため、点検・修理が必要です。
異物が入り込んだまま使用を続けると、不完全燃焼の原因となったり給湯器の故障の原因となったりしますので、なるべく早めに対処してください。
「キーン」「カーン」
お湯を止めたときや食洗機の使用時に「キーン」「カーン」といった金属質な音が聞こえたり、少し鈍い「ドン」っという音が家の中から聞こえる場合は、ウォーターハンマー現象が起きていると考えられます。ウォーターハンマー現象とは、水道管内で勢いよく水(お湯)がぶつかったときに音が聞こえる現象です。急な水圧の変化が原因で、急に蛇口を閉めたときに聞こえます。
水の勢いで配管に強いダメージがかかり、水漏れや給湯器故障の原因となりますので、早めに業者に点検を頼むようにしましょう。元栓を少し絞ることで一時的に対処することもできますが、絞り過ぎると給湯器が正常に点火しにくくなる可能性もあるため、少しずつ絞って様子を見るようにしてください。
給湯器から異音がした場合はどうすればよい?
メーカー保証期間内であれば、メーカーのサポートに連絡して点検・修理を依頼しましょう。保証期間外であればガス給湯器の設置業者に連絡するか、賃貸物件の場合は大家さんや管理会社に連絡をします。
ガス給湯器の寿命は約10年と言われています。設置後7年以内なら修理の方がコスパがよいですが、修理箇所が多い場合や劣化が進んでいる場合は、交換の方が安くなる可能性もあります。急ぎでない場合は、見積もりを出して修理か交換、どちらにするか検討することをおすすめします。
詳しくは、以下の記事でも紹介していますので、参考にしてみてください。
【まとめ】給湯器から異音がしたら業者へ相談を!
給湯器から異音がすると不安になるかもしれませんが、中には正常な音もあります。
異常を感じた場合には「どんな状況で」「給湯器のどこから」「どんな音が」発生しているのかを確認することが重要です。
給湯器からいつも聞こえる音と、故障の可能性がある異音の種類をある程度知っておくことで、給湯器の不具合に早く気づくことができます。
異常が疑われる音が聞こえたら、業者へ状況を説明して早期に確認することで、事故や故障を防ぐこともできます。放置しておくと急に使えなくなってからでは遅いことも。もし異常を感じた場合は、給湯器の修理・交換で実績のある都市ガスサービスにお気軽にご相談ください!