寒い季節や突然の冷え込みの際、お風呂やキッチンでお湯が出ないととても困りますよね。そんなときに給湯器のリモコンに表示されることがあるのが「再点火」という文字。普段あまり目にしない言葉ですが、「再点火」とは一体どういう意味で、なぜ表示されるのでしょうか?また、「再点火」がうまくいかずお湯が出ない場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。
この記事では、給湯器の「再点火」についてくわしく解説し、表示されたときの対処法や、故障の可能性などについてもご紹介します。
給湯器の「再点火」とは?
給湯器はガスを使って水を温める機器です。その仕組みの中で、お湯を使い始めたときに自動的にバーナーが点火し、ガスの炎で水を温める仕組みになっています。しかし、何らかの理由で一度消えた火をもう一度つけ直す必要があるとき、「再点火」という動作が起きます。
これは機械側の安全機能でもあり、異常を検知して一時的に火を止めることで事故を防ぎ、問題がなければ自動的に再び点火を試みるものです。
どんなときに「再点火」する?
給湯器が「再点火」する場面は主に以下のような場合です。
- ガスの一時的な供給不足
- 風などで火が消えた
- 排気がうまくいかず安全装置が作動
- 水圧が急激に変化した
このような場合、給湯器は自動的に再点火を試み、正常であればすぐにお湯が出るようになります。
しかし、再点火に失敗すると、そのままお湯が出ないという状態になることもあります。
再点火が失敗する原因とは?
再点火を試みたけれども火がつかない、つまり「再点火に失敗した」場合には、いくつかの原因が考えられます。
考えられるのは、主に以下の4つの原因です。
- ガスの供給が止まっている
- 給湯器本体の故障や経年劣化
- 電気が通っていない
- 外気や風の状況
順番に見ていきましょう。
1.ガスの供給が止まっている
最も基本的な原因のひとつがガスの供給の問題です。都市ガスやプロパンガスの元栓が閉まっていたり、震度5以上の地震などが発生した際は自動的にガスが遮断されることがあります。
確認ポイント:
- ガスメーターの表示をチェック
- メーターの「復帰ボタン」を押してリセット
2.給湯器本体の故障や経年劣化
給湯器は10〜15年ほどが寿命とされています。内部のバーナーや着火装置に不具合があると、火がつかず再点火に失敗します。
対処法:
- 年数が経っているなら買い替えも検討
- エラーコードをチェックしてメーカーや業者に相談
給湯器の寿命や故障のセルフチェック方法については、以下の記事でも紹介していますのでご参照ください。
3.電気が通っていない
給湯器は電気も使って動いています。ブレーカーが落ちていたり、停電していた場合も再点火できません。
確認ポイント:
- コンセントが抜けていないか
- 他の家電は動くかどうか
4.外気や風の影響
強風や大雨などの天候が原因で、一時的に排気や給気が不安定になると、再点火ができないことがあります。
対策:
- 天候が落ち着くまで待つ
- 外に設置されている給湯器の周りに物がないか確認
「再点火」の表示が消えないときの対処法
再点火の表示が出たまま、しばらくしても消えない場合は、以下の手順を試してみてください。
- 給湯器のリモコンを一度OFFにしてからONにする
- 主電源(コンセント)を抜いて1分後に差し直す
- ガスメーターの「復帰ボタン」を押す(赤ランプが点滅している場合)
- リモコンに表示されているエラーコードをメモしておく
それでも解決しない場合は、無理をせず専門業者に連絡しましょう。
給湯器の再点火が繰り返される=故障のサインかも?
頻繁に再点火が起こる場合、それは給湯器が不安定な状態になっている可能性を示しています。以下のようなサインに心当たりはありませんか?
- お湯が急にぬるくなる・熱くなる
- 給湯器の運転音が異常に大きい
- 焦げ臭いにおいがする
- エラーコードが頻繁に表示される
こうした症状が見られる場合、早めに点検・修理を依頼することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
給湯器の異音や、修理か交換か迷った際のポイントも以下の記事でご紹介していますので参考にしてみてください。
【まとめ】給湯器の「再点火」は安全機能の一環
給湯器の「再点火」は、ガス火が一度消えたときに再度つけ直す動作であり、安全性を保つための重要な機能です。しかし、再点火がうまくいかない場合や頻繁に起きる場合は、機器の不具合やガス供給の問題など、何らかのトラブルのサインである可能性もあります。
まずはリモコンやガスメーターをチェックし、エラー表示などを確認しましょう。それでも解決しない場合は、無理をせずに専門の業者やメーカーのサポートに連絡することをおすすめします。
快適な生活を送るためにも、給湯器の小さなサインを見逃さないことが大切です。もし再点火で不安になった場合は、都市ガスサービスにお気軽にお問い合わせください。